憲法 第24条
「婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し、夫婦が同等の権利を有することにを基本として、相互の協力により、維持されなければならない。」
以上の条文は、もともと戦前、個人より「家」が尊重され、押し込められていた女性の地位向上を願って造られた経緯があるとのことです。
条文からだけでは、読み取れない意図が、その条文が造られた経緯や背景の中にあります。
現在、自民党が考案している24条の改定案には、現行案に次の一文を追加している。
「家族は、社会の自然かつ基礎的な単位として、尊重される。家族は、互いに助けあわなければならない。」
普通に読めば、当たり前の事として読み取れますが、これを憲法で規定することは、そもそも24条が制定された経緯を見落とし、かつての「家制度」に逆戻りする危険性をはらんでいます。
条文というのは、それ自体では、その意味を読み解くのには専門的な知識が必要です。しかし、どうしてそのような条文が制定されたのかという歴史について学ぶなら、それほど難しくはなく、逆にそれを知らなければ、大切なことを見落としてしまいます。
もし、今日的な課題を踏まえて24条を改定するなら、「両性」という部分について議論すべきではないでしょうか。
先週の世論調査結果が新聞に掲載されていましが、その数値が意味するものは、7月の参院選は自民党の圧勝が確実だということです。そして、その先に見えるものは憲法の改訂です。今私たちは、憲法を学ぶ責任があります。変えて良いのか悪いのか。何がどう変わるのか。それを知る責任があると痛切に感じる今日このごろです。