重版出来

重版出来とは「じゅうはんしゅったい」と読みます。これは出版業界の用語で初版が完売し増版が見込まれる場合、同じ版を使って重版(再販)されます。 重版が出来上がってその書籍が販売されることから重版出来というらしいです。実は、このタイトルのドラマ「重版出来」が先週最終回を迎えました。久しぶりの傑作でした。最高でした。素晴らしいの一言に尽きます。もちろん個人的な感想ではありますが。

 

物語は新人女性漫画編集者・黒沢心を主人公に、漫画家を支える編集者の仕事を描いています。出版業界を支える編集者、営業、宣伝、製版、印刷、デザイナー、取次、書店員、一般に裏方と呼ばれる人々の努力や連携があって、初めて1冊の本が読者のもとに届く「作品は作家だけの力では売れない現実」をリアルに描いたドラマです。

(Wikipediaより)

 

全10話、余すところなく微に入り細に入り素晴らしい内容でした。その第5話に出版社社長の生い立ちが描かれます。親に捨てられ荒れた青年時代、博打に負けた帰り道、彼は一人夜釣りをする老人の首に釜を押し付け恐喝しました。その時その老人いわく「良いことを教えたる。運は貯められる。世の中は足して引いてゼロになるように出来ている。良い事したら運は貯まる。悪い事したら運は減る。人殺しなど一巻の終わりだ。問題はどこで勝ちたいかや。」

後に、彼は宮沢賢治詩集と出会い出版社に就職。「雨ニモマケズ、風ニモマケズ・・・」、その詩の如く質素且つ親切で、無駄な勝ちを拾わず、重版出来のために運を貯め続けるのでした。

運というのはキリスト教信仰とは縁のない言葉です。しかしこの老人の「運を貯めろ」が「天に富を積みなさい」というみ言葉に重なりました。私はこれまで何処で勝とうとしてきたのか。つまらぬ所でどうでも良い勝ち(手柄)に拘って来たのではないか?富を無駄に使ってきたのではないか。天に富を積もう。勝つべき、真に勝たねばならぬ所で勝たせて頂くために

09185040

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