「裏切り者」マタイ26.14-16

 

歴史的にイスカリオテのユダがイエス逮捕に関与したことは疑いの余地はありません。ユダはイエスの弟子であり、これは明らかに裏切り行為です。

ユダが何故、イエスを裏切ったのか?(様々な憶測はありますが)その理由について福音書は沈黙しています。ただそれが予言の成就であると説明する箇所もありますが、しかしそれはイエスの弟子の任命責任を回避するためでしょう。イエスは明らかに自分の選んだ弟子に裏切られたのです。換言すれば裏切るような者をイエスは弟子にしました。

しかしイエスを裏切ったといえば弟子全員がイエスを見捨てました。これは明らかな裏切りです。初代教会の指導者となったイエス直系の弟子(使徒)たちは、ユダの裏切りをクローズアップして自らの責任をその影で薄めたのです。いわばユダはトカゲの尻尾にされ、後世裏切り者の代名詞となりました。

全ての責任をひとりに負わせ、それを負わせた現代のユダを罵倒する社会に私たちは生きています。今日もユダは裏切り者の汚名を一人で背負い、表で顔を上げる事のできない日々を送り続けているのでしょう。そうさせているのは何であり、誰なのか?イスカリオテのユダの名を口にする時、(せめてキリスト者は)それを自分の心に問うて見ようではないですか。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です