計画

アカデミー賞作品賞を受賞したパラサイト(寄生虫)を観てきました。狭く薄汚れた半地下のアパートに住む4人家族。両親は失業中、子どもは浪人中。全く無計画にその日暮らしするこの家族がある切っ掛けから高台の高級住宅に住む富豪宅の家庭教師、運転手、家政婦として寄生していく物語で格差社会の現実を細かく描いています。
個人的な感想ですが、この映画の重要なキーワードとして「計画」が節目に用いられます。無計画だった家族が計画的に寄生していくわけです。しかし半地下の家族だけでなく登場人物全てが寄生虫であり、すべからく何かに寄生する(依存)計画性をもって生きている人間の姿が描かれているように感じました。そして誰が善で誰が悪かという問題ではなく、その互いに寄生するところから不幸な事件が生じます。
この映画の最後も「計画」という言葉で閉じています。しかしその最後の計画は寄生するためではない、すなわち自分の腹を満たすためを目的としない希望の計画でした。
信仰というものは一瞬の油断で依存に変質し神と人に寄生していきます。教会は神と人に奉仕する共同体です。しかし油断すると教会自身を満たすために神と人に寄生していきます。いついかなる時もこの油断に陥ることのない責任を宗教は負っています。常によくよく吟味いたしましょう。これは寄生虫の計画か、神と人に奉仕する計画か。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です