第二感情

怒りとは人間の感情の一つですが、心理学の世界では、怒りは第二感情だとのことです。第二感情とは、二番目に出てくる感情のことで、実は怒りよりも先に生じている感情(第一感情)があるとのことです。それは悲しさ、寂しさ、恥ずかしさ、不安、困惑、恐れ等、消極的なもので、ほとんどの場合それは怒りの陰に隠れて自覚されず、結果相手には怒りだけが向けられてしまいます。
(参考:御池メンタルサポートセンター、コラム)
私は怒りっぽい性格ですが、後から頭を冷やして反省もします。その時に怒りの陰に隠れていた第一感情が自覚されます。怒りを制御するための本なども読んでみましたが、大切なのは怒り陰に隠れている第一感情を捉え向き合うことなのだと思いました。更には相手から向けられる怒りについても同様です。
怒りに支配された時の言葉は辛辣で対立を助長させます。聖書に「悪霊」という言葉が沢山登場し、イエスがその悪霊を人から追い出す治癒物語がいくつも紹介されています。おそらくその悪霊の中には怒りに支配されていた人もいたと思います。イエスは、怒りという第二感情(悪霊)を取り払うことで本来向き合うべき第一感情へと導いたのではないでしょうか。
怒りを取り払うのは容易ではありません。「怒るな」というのは何の問題解決にも繋がりません。怒りの陰に隠れた本来の感情と向き合い且つ導くことで、自分自身との和解、隣人との和解につながる道が開けると思いました。
週末、妻に叱られ喧嘩をしてしまった反省文です。

孫 裕久

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