初めて目黒駅を降りたのは先週6/13(金)のことでした。帰り道はこれを登るのかと思うと少々気が病む程の急な坂道を下って行ったその先に、ホテル雅叙園(がじょえん)はありました。
最終日が6/16(日)に迫った「昭和モダン×百段階段 ~東京モダンガールライフ~」と題する展示会の招待券を手にした妻から突然のお誘いを受けて・・・、仲良く出向いたというお話です。
辞書によれば、モダン【modern】 とは「現代的であること。今風でしゃれていること」とありますが、展示会のチラシには「モダンガールとは大正末期から昭和初期にかけて現れた、近代的なライフスタイルを送る女性たちです。」と紹介されています。
雅叙園に現存する唯一の木造建築物、百段階段とそのまことに長い階段を上がる道中に次々と置かれる七つの部屋を舞台に、竹久夢二をはじめとするモダンガール作品が集結しました。
今から百年程前の建築物であり又展示物でありますが、不思議とそこに新しさが漂っていました。確かにそれは百年前の古いものですが、何かを突き抜けていこうとする瞬間を感じるのです。和と洋の調和とアンバランスに、古いものから新しいものへ移り変わっていく瞬間を感じました。それは速度に例えるなら時速50km/hから100km/hへ加速する瞬間です。100km/hから見れば50km/hは過去の古いもので、100km/hもやがて過去になるでしょう。しかし加速したその瞬間には、時間が経っても衰えない普遍的な新しさが生き続けていて、展示場とモダンガールたちはその輝きを放っているように見えたのです。
私は聖書を読む時、今まで何を読み取ろうとして来たのか。まさにその新しさではなかったのか・・・。イエス・キリストによる福音は、机上で定義し得る定まった大きさや量のようなものではなく、方向を持って加速するその瞬間に垣間見えるこの新しさなのだと・・・。そしてその新しさは過去のものではなく今現在も生きているのだと。
モダンガールよ、1000年のちも、その新しい輝きを放っていて下さい。
余滴:帰りは雅叙園内のエスカレーターのお陰で坂を登らず目黒駅に辿り着きました。