知行合一

最近、新しい言葉に出会いました。それはYMCAの中国人学生のレポートの中にあった「知行合一」です。その学生はたぶん日本では馴染みのない言葉であろうと「ちこうごういつ」とわざわざルビを打ってくれていました。
言葉の意味を少し調べて見ました。

意味:「知と行は表裏一体をなす。真の知識とするためには、実際におこない、実践によって裏づけられていなければならない」
語源・由来:明の時代に儒学者王陽明(おうようめい)が唱えた思想。影響を与えたのは、朱子学の「先知後行」という学説で「広く知を極めていなければ、実践できない」とする説。当時、「先知後行説」が広まり、実践の前に知識を蓄えるべきという考え方が一般的になっていた。これに対するアンチテーゼが「知行合一説」。「知識ばかりを蓄えたあとで行の工夫をするようでは、真の知行には至らない。知行合一説とは、正にこのような病への薬」といった内容を王陽明が述べ、「知行合一説」ができたとのこと。(参考:小学館domani)

教会は御言葉を宣べ伝えることにのみに専念し、その実践は個々人に丸投げされてはいないでしょうか。いわば「先知後行」になっており知識と行いが分離されています。福音はイエス・キリストの教えと行いを言葉化したものに留まらず、イエスに従う道程で悟りを得るものです。そこには失敗や躓きがあり、そして己の弱さや醜さを知る中で福音はその意味と力を発揮するものです。
しかし、とかく「言葉を重んじる側」と「行いを重んじる側」が対立する教団ですが、王陽明が「知行合一」の解説で「病への薬」と言ったのは注目を引きます。どちらか一方が正しいのではなく、一方に偏った時、一方はそれを是正する薬であることを。やがて意味も理解せず、ただその行いに評価が偏る時、次は「先知後行」が病の薬となるのでしょう。

孫 裕久

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