川崎宿

先週、連れ合いと東海道かわさき宿交流館を訪ねました。この施設には、東海道川崎宿に関する歴史や文化が展示されています。
交流館は旧東海道沿いに建てられ正面から入って1階には川崎宿の茶屋として有名な「万年屋」が再現されていました。また「六さんの川崎宿今昔物語」という映像で宿場町の基礎知識が学べます。
東海道には江戸から京都までの間に53の宿場があり、物流など人足や馬を江戸から京都まで運ぶ場合、53回の継ぎ替えをする事などから「53次」と呼ばれるようになったとのことです。
川崎宿は1623年に置かれた宿で、残念ながら関東大震災や太平洋戦争で全て消失したとの事ですが道の形は当時のままです。また石に刻まれた「弘法大師への道」(道標)などは現存しており、そのレプリカが展示されていました。
2階に上がると川崎宿を復元した模型が展示され係員の方から丁寧な説明を受けました。模型は細かな所まで精密に復元されておりお店には全て屋号が記されていました。多摩川に面した所は宿場とは少し感じが異なり、渡船場に勤める人足たちの居住区域になっていました。また以前は品川宿に置かれていた船賃の支払い場が川崎宿場に置かれたとのことです。1872年(明治5年)に開通した新橋(現・汐留)と横浜間の鉄道により川崎宿の需要は低迷し寂れていったとのことです。
帰り道、2025年の旧東海道を歩きながら、その町並みに、脳裏に残る復元模型を重ね合わせると、活気あふれる川崎宿と旅人たちの姿が見えてきました。するとその先に三河屋というお茶を発見。「もしかして・・・」と思い店に入り主人にお話を聞くと、当時からこの地で屋号を継承しているとの事でした。今では日に二人程しかお客は訪れず商売ではなく趣味でやっているとのことでした。
最後は旅人気分で、川崎宿三河屋のほうじ茶をひとつ買わせていただきました。

孫 裕久

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