イエスの祈り

聖書箇所:ヨハネ17.1-26

受難週に入りました。
今日与えられた御言葉は、イエスが逮捕される直前の長い祈りであります。イエスはご自身がこの世を去る前に、この世に残される弟子たちの執り成しを神に祈っています。
イエスは祈り中で「私が世に属してないように、彼らも世に属してない・」(17.4)と言っています。世に属するとは、いわばその根底にあるものは疑いです。信じるものは救われると申しますが、詐欺が横行するこの時代、安易に人を信用するものではありません。
しかしこの世は他人を疑う所に根を張り、表裏を使い分けて最後は勝利する、または負けを回避するというようなベクトルで動いているように思います。それは現在ウイルス感染が拡大しているような危機的な状況においてその本性が顔を覗かせます。
これに対してこの世に属さないとは、いわば疑いに支配されず丸腰で生きていくことでしょう。しかしそれはこの世的には愚かな選択であります。
したがってこの世に居ながらこの世に属さないとは危険極まりなく故にイエスは神に弟子たちのことをよろしくと祈るのであります。
安全で健やかな時は問題なくても危機に貧してこの世は更に人々の心を支配します。故にそれに備えて我らはこの世に属さないのです。危機に貧して自由に生きる。イエスの祈りに守られて。

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